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立花山、晩秋の登城
TACHIBANAYAMA · 2025 晩秋

立花山、晩秋の登城

博多湾を見おろす、戦国の山城あとへ。

2025.11.29

Days1日間
Dist約13km
Area福岡市・新宮町
Top最高 412m

肉(29)の日の朝、博多駅で湯気の立つ一杯をすすってから、JRでことりと郊外へ。駅のホームには、なぜかマリオとルイージ——任天堂ストア開店の日だったらしい。めざすは福岡市と新宮町にまたがる立花山だ。標高わずか367mながら、頂に立てば博多湾も玄界灘もまるごと手のひらに乗る、戦国の世には海陸をにらむ要害だった山である。

照葉樹の森をひと登りで頂へ。そこは名将・立花道雪と、“モテすぎ戦国武将”立花宗茂の立花山城があった場所。崩れた石垣をたどり、道雪ねむる梅岳寺、道雪が篤く信仰したという六所神社をめぐる。晩秋の低山に、戦国の記憶と博多湾の光をさがした、肉の日の日帰り登城記。

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DAY 1 · 11.29

立花山登山と立花山城跡・史跡巡り

はじまりは博多駅。肉(29)の日にちなんで……というわけでもないけれど、まずは湯気の立つ一杯で腹ごしらえ。ホームにはマリオとルイージがいて、人だかりができていた——博多駅に任天堂ストアができる日だったらしい。あとはJRに揺られて郊外へ、登山口まではまちを抜けて歩いていく。博多とりかわの店の前を通り、子どもたちの描いた壁画を横目に、だんだん家並みが途切れて山のにおいになってくる。

照葉樹におおわれた立花山を、ひと息に登頂。頂に出たとたん、博多湾から玄界灘までの大パノラマがひらけて、思わず声が出る。ここは戦国の名将・立花道雪が守った立花山城のあった山——海と博多をにらむ重要拠点で、養子の立花宗茂はのちに大名へと出世していく。崩れた石垣が、いまも尾根のあちこちに眠っていた。相関図の案内板に見入れば、宗茂をめぐる人間模様がなかなかの“モテすぎ”ぶりで、つい笑ってしまう。

山をくだりながら、道雪が篤く信仰したという六所神社へ。銀杏の黄葉が散り敷く境内に、日清・日露のころを思わせる古い絵馬や、「庚申神・庚申天・庚申尊天」と呼び名のちがう庚申の石碑がひっそりと並ぶ。途中の無人販売でみかんと柚子を“🍊GET”。いいバスがつかまらず、腹を空かせて福工大前の駅までてくてく。肉の日の〆は——さて何にしよう、と考えながらの帰り道だった。

移動 約13.4km

立花道雪と立花宗茂

立花山城は、博多湾と玄界灘をにらむ戦国の要害。大友氏の猛将・立花道雪(戸次鑑連)がこの山城を預かり、雷に打たれても雷神を斬り返したという伝説から「雷神」と恐れられた歴戦の将だ。実子に恵まれなかった道雪は、盟友・高橋紹運の子を養子に迎えた——のちの立花宗茂である。宗茂は関ヶ原で西軍につき一度は改易されながら、のちに旧領・柳川へ返り咲いた唯一の大名として、いまも人気が高い。道雪は立花山のふもと、新宮の梅岳寺にねむる。