宮島で厳島神社と弥山登山、広島でホモルン天ぷら
今年はじめての本州は、冬の宮島から。フェリーで渡ってロープウェイに乗るつもりが、「ウェーイ」はまさかの運休。15年ぶりの宮島はちょうど引き潮で、社殿のまわりの干潟があらわ——それでも沖の大鳥居は、青い冬の海にぽつんと立って水面に影を落としていた。先に厳島神社を参拝するも、本殿は工事中で、海の上という風情は少し遠い。
ロープウェイが動かないなら、歩いて登るしかなかろうもん。大聖院ルートはずっと石段でキツィー(;´Д`)。まずは駒ヶ林へ——山頂は大きな一枚岩で、端までいくと断崖絶壁に足がすくむ。いったん下ってまた登り返して弥山の山頂へ。立派な展望台から、さっきまでいた駒ヶ林も、瀬戸内の島々も見渡せた。
帰りは紅葉谷ルートで下山。鹿にあいさつして、千畳閣と工事中の五重塔を見上げ、お待ちかねの食べ歩きへ。揚げもみじはサクサクのアツアツ、変わり種のこしあんがいちばん美味い。弥山に登ったんじゃから、と宮島ブルワリーで弥山ドラゴンIPAをぐびり。
船で広島へ直航、宇品港からバスで福島町へ。ここはホモルン(ホルモン)天ぷらの店が集まる一角。でんがくはホモルン入りのスープで、やわらかく煮込まれた色んな部位がゴロゴロ。天ぷらはセンマイ・白肉・ハチノス・チギモ……初めての脾臓はモサモサ食感がクセになる(゚д゚)ブチウマー。今夜は大竹とかいう謎の町へ。
揚げもみじと、ホモルン天ぷら
宮島名物のもみじ饅頭を衣で包んで揚げた「揚げもみじ」は、サクッとした衣にあんこの甘さがとろける食べ歩きの定番。こしあん・クリーム・チーズなど変わり種も多い。いっぽう夜の広島・福島町は、ホルモン(この旅では愛着をこめて“ホモルン”)天ぷらの名店が集まる一角。センマイやハチノス、脾臓のチギモまで、部位ごとに弾力と風味がまるで違う。広島の「でんがく」はおでんではなく、ホルモンを煮込んだしょっぱめのスープ。沖縄の中身汁に似て、でも味つけは別物の郷土の味だ。
大竹から阿多田島めぐり、岩国経由で帰宅
二日目は風がなくていい感じ。大竹ツアーはまず亀居城跡から。豊臣を裏切り関ヶ原で戦功をあげて広島を得た福島正則の城だが、あっさり改易されてしまった悲運の城だ。すぐ隣は毛利——その抑えとして築かれた立派な石垣から、阿多田島と日本初の石油化学コンビナートがよく見える。
小方の港から船で阿多田島へ。客の9割は釣り人で、船内の券売機で切符を買う進んだシステム。デッキからのコンビナートの眺めがいい。上陸したら橋でつながる無人の猪子島へ渡り、奥の龍宮神社、そして狭い境内に砲弾が奉納された阿多田神社をのぞく。灯台資料館は予約制で中には入れず(´・ω・`)。観音山に登れば、いい感じの岩と☀ポカポカの眺めが待っていた。
大竹に戻ると、臨海公園でイベント中。プリプリの牡蠣うどんで温まる。ゆめタウンでおみやを買い、西国街道の苦の坂峠をめざす——宗像から厳島へ歩いた市杵島姫が、坂のキツさに音を上げたという言い伝えの峠だ。大竹だけに竹林の道を抜け、幕末の古戦場をかすめて、小瀬川を渡れば山口・和木。岩国で背脂の浮いた中華そばをすすり、珍しい500系新幹線で福岡へ帰った。
亀居城と、阿多田島
亀居城は、関ヶ原で東軍について安芸広島を得た福島正則が、隣国・毛利への抑えとして築いた山城。しかし完成からわずか数年で正則は改易され、城も壊された。眼下にひろがるのは阿多田島と、日本で最初の石油化学コンビナート。阿多田島は周囲12kmほどの島で、港は海上釣り場へ渡る釣り人でにぎわう。島内の阿多田神社には砲弾が奉納され、灯台資料館は瀬戸内の海を守った灯台の歴史を伝える。食事処はひとつもない、静かな漁業の島だ。