北陸新幹線で福井へ 永平寺と白山平泉寺、夜は大阪泊
はじまりは大宮駅。自販機の中でおじさんがオレンジを絞ってる(という設定の)生搾りジュースで喉をうるおしてから、開業したての北陸新幹線に飛び乗る。終点ひとつ手前、福井で降りれば——改札を出たとたん、恐竜がお出迎え。福井はそういうまちなのだ。
直通バスで向かうのは曹洞宗の大本山・永平寺。いきなり靴を脱いで“寺風ビル”に上がる順路にとまどいつつ、山門や法堂をつなぐ回廊を歩くと、ぴんと身が引き締まる。続いて一乗谷朝倉氏遺跡の復元町並みへ。町人や武士のコスプレをしたスタッフに迎えられ、軒先には風鈴が涼やかに鳴っていた。
バスを乗り継いで勝山へ。天守そっくりの勝山城博物館を横目に、白山平泉寺へ。かつて一向一揆に焼かれるまで栄えた山寺の参道は、びっしりと苔むして、しんと涼しい。えちぜん鉄道で福井へ戻り、〆は廻らないお寿司。へしこ、カワハギのようなあんかん、旬の岩牡蠣——富山ネタも混じる充実の一皿に、福井の地酒がすすむ。そのままサンダーバードで敦賀を越え、大阪へ。
北陸新幹線、金沢から敦賀へ
2024年3月、北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸開業した。これで東京から福井・敦賀までが新幹線一本に——とはいえ大阪方面へは敦賀で特急サンダーバードへの乗り換えが必要で、車内では乗り換え方法の案内動画が流れるほど。この旅は、その開業ほやほやの区間を記念に乗りつぶす「乗り鉄」旅でもあった。福井駅前を恐竜が闊歩するのは、県内で国内有数の恐竜化石が見つかっているため。
岸和田・和歌山城からフェリーで徳島、空路福岡へ帰宅
大阪から南海電車で南へ。昭和の気配ただよう汐見橋駅を抜けて、まずは岸和田城。ちょうどいい大きさの天守に広いお堀が映えて、浮城のよう。荒っぽいだんじり祭のイメージとは裏腹に、紀州街道の本町あたりは上品な町並みで、名物の水なすもしっかりGET。きれいに改装された蛸地蔵駅をあとに、和歌山へ。
和歌山城は裏坂から登城。石垣に緑がかった石(緑色片岩)が多くて、中央構造線の土地だなあと感じ入る。天守からの眺めは記憶よりずっとよく、西之丸のあたりでは早くも紫陽花が咲きはじめていた。駅前に戻って和歌山ラーメンと早寿司……と思いきや、出てきたラーメンは高井田風(´・ω・`)。それでも太麺にネギ、濃いめの醤油でうまい。
加太さかな線の「めでたいでんしゃ」を横目に、和歌山港から南海フェリーで海へ。船が出たぞぉぉお! 二週続けての船旅で四国・徳島へ上陸する。青みがかった石垣の徳島城跡を歩き、〆は——あえての味噌ラーメン。高円寺で惜しまれつつ消えた徳島ラーメンの名店が、徳島で味噌の店として復活していたのだ。四国三郎・吉野川を渡り、阿波おどり空港から空路で福岡へ。おつかれさま。
南海フェリーで和歌山から徳島へ
和歌山港と徳島港をむすぶ南海フェリーは、関西から四国へ気軽に渡れる航路。所要約2時間、自転車やバイクもそのまま積める。この旅では大阪・和歌山とお城をつないだあと、昼過ぎの便に乗って海を渡った。徳島ラーメンといえば濃いめの豚骨醤油に生卵が定番だが、この日あえて選んだのは、かつて東京・高円寺で愛された店が徳島で復活させた味噌ラーメン。阿波踊りでつながった縁だという。