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牛久大仏と、茨城南部ぶらり
SOUTHERN IBARAKI · 2023 初夏

牛久大仏と、茨城南部ぶらり

青銅の巨人と、1日1本のバスと、高すぎるかぼちゃ。

2023.5.27 ▶ 5.28

Days2日間
Dist約185km
Area茨城・千葉
Top最高 80m

青銅の巨人が、田んぼの向こうにぬっと立っている。全高120メートル、ブロンズの立像としては世界最大級という牛久大仏——遠くから見ると「意外と小さいな」と思うのに、角を曲がった瞬間、視界いっぱいに現れてぎょっとする。初夏の茨城南部へ、その仏さまを拝みに出かけた。

胎内をのぼって展望台へ、庭園をぐるり。夜は龍ケ崎の、元結婚式場だったという宿にしけ込んで、わかさぎフライをつつく。翌日は1日1本のバスにゆられて稲敷・江戸崎へ、ブランドかぼちゃのお値段に腰を抜かし、千葉の佐原まで足をのばした。名所をつなぐというより、茨城の日常をのんびり味わった、ゆるい二日間。

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DAY 1 · 05.27

牛久大仏を拝観し龍ケ崎に宿泊

日暮里から電車を乗り継いで、まずは阿見のアウトレットへ。といっても「アウトレットに用はねぇ」——駐車場は車でいっぱいなのに、どこか空いて見える不思議な空気だけ味わって先を急ぐ。いかにもやる気なさげな観光地の食堂でお昼をかきこみ、いよいよ本命へ向かった。

遠くからだと存外ちいさく見えるのに、近づくほどに青銅の巨人がせり上がってくる。足もとの日本一という大香炉を見上げ、台座の中へ。胎内はすっかり近代的で、大仏ができていく過程の写真がいちばん面白い。展望台の細い窓からの眺めは、まあそれなり。起伏のある庭園は、仏さまをいい角度で望める場所が意外と少なく、池では鯉が浅瀬に大集合して座礁していた。

夕方、龍ケ崎へ。ちょっと珍しい狛犬のいる八坂神社に手を合わせ、今夜の宿は元結婚式場だったという一軒。赤じゅうたんの廊下はどこか出そうで出ない空気で、部屋では壁の日本人形と目が合う。夕食はわかさぎフライ——大きめのが6本、米もうまい。食後の茨城メロンまでたいらげて、夜はしずかに更けていった。

移動 約68.1km / 獲得標高 72m

牛久大仏

1993年、浄土真宗東本願寺派の霊園・牛久浄苑に建立された青銅製の立像。全高120メートルはブロンズ立像として世界最大級で、ギネスにも登録されている。像内はエレベーターで地上85メートルの胸のあたりまで上がれる構造で、胎内には建立の過程をたどる展示や、金色の荘厳な空間が広がる。足もとには広大な霊園と日本庭園が広がり、花の季節には色とりどりに彩られる。

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DAY 2 · 05.28

バスで新利根・江戸崎から佐原へ

朝の龍ケ崎から、江戸崎方面のバスに乗る。なにせ街の中心部のバス停は1日1本——その貴重な一本に、なぜか4人も乗っていた。車窓にひろがるのは、早苗のそよぐ水田と、あぜに点々と立つのぼり旗。やがて着いた直売所でブランドかぼちゃのお値段を見て、思わず腰を抜かす。B級品でもなかなかのお高さで、1個入りの化粧箱まである、まるでメロンみたいな贈答ポジのかぼちゃだった。

茨城のラーメンといえば、ドライブインの「にんたまラーメン」。濃厚スープに揚げにんにくがどっさり効いている。新利根川をわたり、茅葺き屋根の平井家住宅をのぞいて、生垣のつづく「ちばらき」の小径をゆく。江戸崎で乗り換えて神崎へ……のはずが、マラソンで途中までしか行かず、仕方なく佐原行きに乗りかえた。

行ったことがない気がして寄った佐原の道の駅は、着いてみれば来たことがあった。足もとのポケモンマンホールや「千代子ばあちゃんの手作り海藻」をひやかし、早いけれど帰路につく。おみやげは地酒のどぶろくに、江戸崎かぼちゃのパイ、龍ケ崎名物のくず餅——茨城南部の味を少しずつ、かばんに詰めて帰った。

移動 約117.3km

江戸崎かぼちゃ

茨城県稲敷市の旧・江戸崎町周辺でつくられるブランドかぼちゃ。甘みとほくほくの食感が評判で、1個でもなかなかのお値段、10kg箱なら1万円を超えることもある高級品だ。「江戸崎かぼちゃ」の名はJA稲敷の認定を受けた品にだけ許され、それ以外は「江戸崎南瓜」「江戸崎産かぼちゃ」などと表記される。地理的表示(GI)にも登録された、地元自慢の初夏の味覚である。