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大宮・浦和・与野 さいたま一日旅
SAITAMA CITY · 2023 初夏のひと日

大宮・浦和・与野 さいたま一日旅

武蔵一宮の杜、うなぎ、そして盆栽。三つの町をひとつなぎに。

2023.4.29

Days1日間
Dist約39km
Areaさいたま(大宮・浦和・与野)
Top最高 67m

さいたま市は、大宮・浦和・与野という三つの町が平成の世に手を結んでできた街。合併してもそれぞれの個性はしぶとく生きていて、歩けば町の表情ががらりと変わる。

四月の終わり、新緑がまぶしい祝日に、その三つの顔をひとつなぎにたどってみた。武蔵一宮・氷川神社の長い杜の参道から、うなぎの匂いただよう浦和、うさぎの神さまの調神社、そして世界に名だたる大宮の盆栽村へ。気温はちょうどよく、そよ風がきもちいい——まんぷくで、のんびりで、ちょっと与野がかわいそうな、ご近所さんぽの記録。

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DAY 1 · 04.29

三つの町をめぐる、まんぷくさんぽ

スタートは、埼玉スタジアムのお膝元・浦和美園。駅をいろどるのはサッカー選手のステンドグラス——さすがレッズの街。バスにゆられて大宮へ出ると、スポーツ少年団の団体で大混雑。「大宮行くなら電車でええやん」とぼやきつつ、まずは武蔵一宮・氷川神社をめざす。欅(けやき)のトンネルがつづく参道を、はじめから端まで歩いてみる。木もれ日がちらちら落ちて、気温もちょうどよくて、そよ風がきもちいい。清々しいとはこのことだ。

お参りをすませ、色とりどりの奉献酒の菰樽をながめ、大宮公園の池でひと息。そこから電車で浦和へ降りると、どこからともなく蒲焼きの匂いがただよってくる。うなぎの街だ。老舗ののれんをくぐって、今まで食べたなかで一番高級な鰻重とご対面。焼き感のないふわとろの関東風に、キタ━━!! これは間違いなく美味いやつ。駅前では、やなせたかしデザインのご当地キャラ「浦和うなこちゃん」の石像にも遭遇した。

さくら草通りでは古本まつりが開かれていて、大正時代の地理の教科書をつい買ってしまう。足をのばした調(つき)神社は、鳥居のない珍しいお宮。狛犬ならぬ“狛うさぎ”が迎えてくれて、手水舎の口からもうさぎがちょろちょろ水を出している。🐰 甘味処で涼をとりつつ、いよいよ本日のメインイベントへ。

大宮といえば、世界に知られた盆栽の聖地。大宮盆栽美術館では、樹齢を重ねた名木がずらり——「1000万円~」なんて値もザラらしい。緑ゆたかな盆栽村をぶらり歩けば、園先の猫がのんびり昼寝していた(売り物の盆栽は写真NG、怒られた)。最後は与野へ。名所を調べてもこの木くらい、という与野の大カヤを見上げ、合併してもなお影のうすい与野に少しだけ同情しながら、夕方の帰路についた。

移動 約39.3km / 獲得標高 1m

武蔵一宮・氷川神社と、日本一の参道

大宮という地名は、この氷川神社を「大いなる宮居(おおみや)」と敬ったことに由来するという。社は武蔵国の一宮で、関東一円にひろがる氷川神社の総本社格。南の一の鳥居から社殿まで約2kmつづく氷川参道は、ケヤキ並木の緑のトンネルで、日本一長い参道ともいわれる。はじめから歩くと、町の喧騒がだんだん遠のき、杜の気配だけが濃くなっていく。

大宮盆栽村

関東大震災(1923年)で被災した東京の盆栽業者たちが、良い土と水、広い土地を求めて移り住んでできた盆栽の聖地。かつては「盆栽を10鉢以上持つこと」「生垣を設けること」といった村の申し合わせがあったという。いまも通りには盆栽園が点在し、断りを入れれば庭先を見せてもらえる(ただし売り物ゆえ撮影はご法度)。2010年には世界初の公立盆栽美術館・さいたま市大宮盆栽美術館も開いた。

うさぎの調神社

調(つき)神社は「つきのみや」とも呼ばれ、鳥居がないことで知られる珍しいお宮。かつて伊勢神宮へ納める調(貢ぎ物)を集める倉があり、荷の出入りを妨げないよう鳥居を設けなかったと伝わる。「調(ツキ)」が「月」に通じることから、月の使いとされるうさぎが神使に。狛犬ならぬ狛うさぎが参道を守り、手水舎でもうさぎが水を注ぐ、うさぎづくしの神社だ。