八千代・印西木下・本埜白鳥飛来地から我孫子へ
東葉高速鉄道の終点・村上あたりは、八千代市。ゴルフ場のイメージしかない、いや東葉高速のイメージしかない街を、確かめにきた。まずは米本団地をぶらり。コンビニもバスも団地のなかで完結する大きな団地で、冬の朝の澄んだ静けさを歩く。道の駅やちよは九時開店——落花生のゆるキャラ「ぴーちゃん」に迎えられ、屋台の焼き鳥で朝ごはん。レバーは半生、ドロッと濃いめのタレが効いて、朝からうまい。おおぶりのいちごは一個百円、八千代牛乳は無かったので、ご当地の興真(コーシン)牛乳をごくり。島田台ではなぜかシーサーを飾る家が妙に多くて、首をかしげる。
船尾車庫でバスを乗りかえ、利根川沿いの河岸町・木下(きおろし)へ。今年の初蕎麦は、いい雰囲気の柏屋で……と思いきや、出てきたのは鍋焼きうどんキタ━━!! 年明けうどんか。麺に色が付くほど出汁がしみて、それでもコシは残り、海老天は分厚い。利根川のむこうには、うっすらと筑波山。すぐそばの木下貝層は、貝塚ではなく天然もの——約十二万年前、ここが内海の底だった頃の貝が、崖にそのまま埋まっている。
大鷲神社で賽銭投げに難儀し(二投目で小銭がどこかへ消えた)、工事の迂回路にブチ切れながら、鳴き声をたよりに田んぼの奥へ。そして本埜(もとの)の白鳥の郷——うじゃうじゃと白鳥が舞い降りていて、思わず笑う。新潟の瓢湖に次ぐ飛来数というのも納得だ。夕日に照らされた群れを見届け、冷えきった体を我孫子のラーメン浜屋のつけ麺であたためて、長い日帰りを閉じた。
本埜の白鳥の郷
印西市本埜(もとの)の、水を張った田んぼに、毎年冬、はるばるシベリア方面から白鳥が渡ってくる飛来地。地元の人が長年えさづけと見守りを続けてきた場所で、最盛期には千羽を超え、新潟・瓢湖に次ぐ規模ともいわれる。やってくるのはおもにオオハクチョウとコハクチョウ——くちばしの根もとが黄色い、北の渡り鳥だ。日本人が「白鳥」と聞いて思い描く、くちばしの赤いコブハクチョウとはまた別の顔をしている。三月になると、またそろって北の空へ帰っていく。