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秩父 三峯の杜と奥秩父ゆきめぐり
CHICHIBU · 2021 ふゆ

秩父 三峯の杜と奥秩父ゆきめぐり

狼の棲む山へ。雪とわらじかつと、小さな町々。

2021.12.18 ▶ 12.19

Days2日間
Dist約451km
Area埼玉・奥秩父
Top最高 1133m

師走の奥秩父は、空気が張りつめている。西武秩父からバスに揺られること一時間余り、たどり着いたのは標高千百メートルの三峯神社。日本武尊を道案内したという山犬——狼を御眷属とする、関東屈指の霊場だ。奥の山には雪、参道には氷。手がかじかむ寒さのなか、極彩色の社殿に手をあわせた。

山を下りればダムカード、斜面にへばりつく集落、良心価格のわらじかつ、そして湯けむり。翌日は小鹿野から吉田へ、彫刻自慢のお堂と龍勢の里を訪ね、ローカル線を乗り継いで帰路についた。寒さも移動も丸ごと楽しんだ、二日間の奥秩父めぐり。

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DAY 1 · 12.18

三峯神社参拝と大滝温泉、小鹿野泊

旅のはじまりは西武秩父駅。三峯神社行きのバス停にはもう長い列ができていて、トイレを我慢しながら一時間以上、くねくねの山道に揺られる。標高が上がるにつれ、奥の山肌には雪がのぞきはじめた。

三ツ鳥居をくぐり、極彩色の社殿へ。三峯神社は狼を神の使いとする山の社で、狛犬のかわりに山犬がきりりと石段を守る。奥宮は凍っていそうなので今回は断念、拝殿でぺこりとお参り。山の上とは思えない良心価格の大島屋で、しゃくし菜そばとしぐれ飯をすする。

バスで山を下り、二瀬ダムでダムカードをGET。栃本の集落を歩けば、斜面に小さな畑や茶畑、道ばたに丸石様の祠、大岩の上にちょこんとのる社。日差しはあたたかく、空気はひんやり。大滝温泉で湯につかり、三峰口から町営バスを乗り継いで小鹿野の旅館へ。夜は秩父名物のわらじかつ丼とみそポテト、そして念願の秩父ウイスキーで一日を締めた。

移動 約78.0km / 獲得標高 852m

三峯神社と狼

秩父・奥宮のある妙法ヶ岳のふもと、標高約千百メートルに鎮座する古社。日本武尊が東征のおり、道に迷ったところを山犬(狼)に導かれたという伝承から、狼を神の使い「御眷属(ごけんぞく)」としてまつる。社殿前を守るのは狛犬ではなく、きりりとした山犬の像。火防・盗難除けのご利益で信仰を集め、近年は条件がそろうと眼下に広がる雲海でも知られる。

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DAY 2 · 12.19

小鹿野から吉田を巡り鉄道で帰宅

小鹿野の朝はマイナス六度。朝風呂で温まり、焼きいなりとコッペパンで腹ごしらえ。羊羹屋から豆を煮る甘い匂いがただよう、味噌漬けの町をぶらつく。十輪寺のお堂には目を見張る彫刻、小鹿神社には歌舞伎で知られる町らしく大きな凧と幟。鹿公園でシカにごあいさつ。

バスがないので峠の旧道を越えて吉田へ。煙突のある酒蔵、門の軒先でひなたぼっこする猫、旧武毛銀行の洋館、そして龍勢祭りで知られる椋神社。狼っぽい顔つきの狛犬に見つめられ、手づくりロケット「龍勢」を打ち上げる木組みのやぐらを見上げる。実物は思ったより迫力があった。

道の駅龍勢会館では七平とうふのステーキに舌鼓、きゅうりのサイダーに顔をしかめつつ。彫刻自慢の平石馬頭尊堂に寄り、皆野駅から秩父鉄道の急行でごとごと。寄居で東武東上線に乗り換え、森林公園駅のかわいいオリジナルフォントに見送られて帰路へ。寒さと乗り継ぎを丸ごと楽しんだ、奥秩父の二日間だった。

移動 約368.8km / 獲得標高 327m

龍勢祭りと椋神社

吉田の椋神社に伝わる例大祭「龍勢祭り」。竹の筒に黒色火薬を詰めた手づくりロケット「龍勢」を、高さ数十メートルの木組みのやぐらから轟音とともに打ち上げる、江戸時代から続く奉納行事だ。数百メートルの高さまで昇り、落下傘や煙を放つ仕掛けを競う。アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の舞台としても知られ、毎年十月に行われる。